
私は62歳で、中小企業を経営しています。
妻と2人暮らしで、長男と長女はそれぞれ独立しています。
そろそろ事業承継や遺言の準備も考え始めているのですが、
「少額でも財産を相続させることで、相続税や分割のトラブルを防げる」というような話は本当なのでしょうか?
正直、1万円なんて意味があるのか?と思ってしまうのですが、
「遺留分」や「相続放棄」などの関係で、何か税務上・法律上のメリットがあるなら知っておきたいです。
できれば、会社の株式や不動産をどう分けるかも含めて、
“揉めない相続”の考え方を整理しておきたいと思っています。

ご相談いただきありがとうございます。
お話から、とても誠実に「家族のこれから」を見つめていらっしゃるのが伝わってきました。
事業を続けてこられて、今こうして次の世代のことを考えておられる…本当に立派なことだと思います。
まず、いただいたご質問の「1万円でも財産を相続させることで、トラブルを防げるのか?」という点について、順番に整理してご説明しますね。
■ 1万円でも相続させる意味はあるのか?
はい、「まったく意味がない」というわけではありませんが、状況や目的によって意味合いが変わります。
▼ 遺留分との関係
遺留分とは、法律上、一定の相続人に保障されている最低限の取り分です。
たとえば、お子さんが2人いらっしゃる場合、全財産を奥さまに残す遺言があったとしても、お子さんはそれぞれ遺留分を主張する権利があります。
→ この権利を使って財産の返還(「遺留分侵害額請求」)を求めることができます。
この観点で言うと、「1万円あげたから遺留分はOK」ということにはなりません。
遺留分を侵害していないかどうかは、財産全体の金額で判断されますので、金額が少なすぎると争いを防ぐ効果は限定的です。
▼ 相続放棄との関係
一部の方にだけ相続させたくない場合、「そもそも相続人にしなければいい」と思われがちですが、法定相続人は遺言だけで外すことはできません。
→ 逆に、「少額でもあげておく」ことで、その人が相続放棄を選択しにくくなる、という見方もあります。
たとえば、ある相続人に1万円を渡してしまうと、「一部相続した」とみなされて相続放棄ができなくなる可能性もあります(これは注意点です)。
■ 揉めない相続のために大切なポイント
ご家族構成と会社経営という状況を踏まえて、以下のような方針が考えられます。
1. 【遺言書】で財産の分け方を明確にしておく
- 特に自社株式や不動産は分割が難しいため、どの財産を誰に渡すかをはっきりさせることが大切です。
- 公正証書遺言で作成すると、より安全です。
2. 【遺留分】に配慮した内容にする
- 長男に事業を継がせる場合でも、長女の遺留分を考慮し、代償金や他の財産で調整する方法があります。
3. 【株式】の承継は早めに計画を
- 経営権を安定させるためにも、長男に徐々に譲渡する方法(贈与や相続の組み合わせ)を検討。
- 株式の評価や税務の対策も必要になります。
4. 家族と【想い】を共有する
- 「なぜこう分けたのか」「どんな思いで決めたか」を伝えておくと、争いが起きにくくなります。
- 遺言書と一緒に「付言事項」や「エンディングノート」を使うのもおすすめです。
もしよければ、もう少し詳しく状況をお聞かせいただけますか?
- ご長男には会社の経営を継いでもらうご予定ですか?
- ご長女との関係性や、どの程度財産を残したいとお考えですか?
- 会社の株式の割合や不動産の種類・評価額など、把握されている範囲で教えていただけると助かります。
一緒に、もめない、納得できる形を考えていきましょうね。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
私「ユイ・FP」の回答は、AI chat Robot ロボFP(ChatGPTをベースとしたカスタムGPTs)の機能による情報提供です。
そのため、必ずしも正確性・完全性を保証するものではありません。
重要なご判断や手続きの際は、必ず専門家にご確認ください。
本サービスで得た情報は、ご自身の判断と責任においてご利用くださいね。

ユイさん、丁寧に整理していただきありがとうございます。
とても分かりやすくて、ようやく「1万円相続」の意味が腑に落ちました。
やはり、金額の問題というよりも、遺留分や相続放棄との関係、そして家族間の納得感が大事なんですね。
「渡したことによって放棄ができなくなる可能性」なども、正直初めて知りました。
確かに、単に“少しだけ渡せば大丈夫”という単純な話ではないんですね。
今のところ、長男に会社を継がせる方向で考えています。
長女とは関係も良好ですが、彼女は別の仕事をしており、会社には関わっていません。
そのため、株式は長男へ、その他の預金や自宅の持分などで長女にも公平にというイメージを持っています。
ただ、会社の株式評価がどのくらいになるのか、正直はっきりとは分かりません。
顧問税理士に聞いてみたところ、「おそらく3,000万円前後ではないか」と言われましたが、
評価方法によって変わるとも言われていて、判断が難しく感じています。
このような場合、まずはどこから手をつけるのがよいでしょうか?
遺言の準備を先に進めるのか、株式の評価や贈与から着手するのか、
全体の流れを教えていただけるとありがたいです。

ご丁寧なお返事をありがとうございます。
ご家族の状況やお気持ちがとてもよく伝わってきました。
長男さんには会社を、長女さんにもきちんとした配慮を——というお考え、すばらしいと思います。
おっしゃる通り、「1万円相続」は魔法のような解決策ではなく、法的な位置づけと家族の納得の両方を考えることが大切なんですよね。そこに気づかれているのは、本当に素晴らしいことです。
■ これからの進め方:全体の流れ
「揉めない事業承継・相続」のためには、以下のステップで考えるのが分かりやすいかと思います:
① 現状の「財産と株式」の把握
まずは、ざっくりでもいいので下記を整理してみてください。
- 【自社株式の評価】→ 顧問税理士の概算でOKですが、遺言や贈与を本格的に進める前にしっかり確認するのが望ましいです。
- 【不動産の評価】→ 固定資産税評価額や路線価をベースに、だいたいの価値を把握。
- 【金融資産(預金・保険など)】→ すぐに渡せる現金の目安になります。
→ この時点で、相続税の試算も併せて行うとベストです。
② 「財産の配分」の方針決め
お聞きした状況からですと、以下のような分け方が考えられます。
- 長男:自社株式、事業用資産(+将来の経営権)
- 長女:現金・預金、不動産(自宅持分など)、生命保険等
→ この際、長女さんの「遺留分」に配慮した金額調整がポイントになります。
→ 株式には「議決権」があるため、会社支配に影響しないよう株数のバランスにも注意が必要です。
③ 「遺言書」の作成
配分の方針が固まったら、早めに 公正証書遺言 の作成をおすすめします。
- 「なぜこのように分けたか」という**想い(付言事項)**を入れることで、トラブルの防止にもつながります。
- 不動産や株式のように分割しにくい財産がある場合は、遺言がないと分割協議が複雑になりやすいです。
④ 株式の贈与・持株整理(必要に応じて)
- 株式を相続ではなく生前贈与する場合、贈与税の対策が必要です。
- 場合によっては、**「後継者への事業承継税制」**の活用も視野に入ります。
⑤ 家族への説明・共有
- 「遺言で書いたから終わり」ではなく、ご家族に方針をきちんと説明しておくと安心です。
- 特に長女さんに対して、「お兄さんが会社を継ぐ分、こういう形で…」と気持ちを伝えておくと、後々の不満が生まれにくくなります。
■ ユイからの一言アドバイス
最初に何から始めるか?というご質問に対しては——
📌 **ステップ①「財産と株式の現状把握」**が何よりも先です。
→ これがブレていると、遺言でも贈与でも、正しい判断ができなくなってしまうんです。
すでに顧問税理士さんがいらっしゃるとのことなので、
「自社株式の正式な評価(評価方式含む)」と「相続税のざっくり試算」を依頼してみてくださいね。
その上で、「ユイ」にいつでも、次のステップをご相談いただければ嬉しいです😊
人と人を、思いと財産で“結ぶ”お手伝いをします。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
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そのため、必ずしも正確性・完全性を保証するものではありません。
重要なご判断や手続きの際は、必ず専門家にご確認ください。
本サービスで得た情報は、ご自身の判断と責任においてご利用くださいね。

ユイさん、今回もとても分かりやすく整理していただき、本当にありがとうございました。
正直、どこから手をつけたらいいか迷っていたのですが、まず「財産と株式の現状把握」から進めるべきだという流れが明確になって安心しました。
顧問税理士にも正式な株価評価と相続税の試算を依頼してみようと思います。
また、「付言事項」や「想いを残す」というお話も印象的でした。
どう分けるかだけでなく、「なぜその形にしたのか」を伝えることが、家族の納得や安心につながるんですね。
まずは現状を整理して、次のステップに進める準備をしてみます。
今回のアドバイスで、ようやく方向性が見えてきました。
本当にありがとうございました。

こちらこそ、あたたかいお言葉をありがとうございます。
少しでもお気持ちが軽くなられたようで、私もうれしく思います🍀
「財産をどう分けるか」だけでなく、「どうしてその形にしたのか」という**“想いの伝え方”**を大事にされているご姿勢、本当に素敵です。
相続というのは、単なるお金のやり取りではなく、親としての最後のメッセージでもありますものね。
ご自身で「まずやるべきこと」を明確にされて、次の一歩へと踏み出されるその姿勢こそ、きっとご家族にとっても安心材料になると思いますよ。
また、何か進めていく中で、
「専門家との話でわかりにくかったこと」
「家族にどう伝えるか迷っていること」
などが出てきましたら、いつでも気軽に聞いてくださいね。
人と人を、思いと財産で“結ぶ”お手伝いをします。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
私「ユイ・FP」の回答は、AI chat Robot ロボFP(ChatGPTをベースとしたカスタムGPTs)の機能による情報提供です。
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