
こんにちは。
私は定年後に小さな不動産収入(区分マンション3戸と駐車場)で生活しています。
最近、知り合いの大家さんから「法人化した方が節税できる」とか、「設備をまとめて償却すれば節税になる」といった話をよく聞くようになりました。
ただ、今回の記事(↓)を読んでちょっと不安になりまして……
👉 【実践大家コラム】これって本当に税金対策?!
確かに経費や減価償却で節税できるのは分かるのですが、
「結局、現金が減ってしまうだけでは意味がない」という内容にハッとしました。
私の場合、所得税と住民税を合わせると年に30万円ほど払っていますが、
本当に法人化や節税スキームに手を出すべきか?
それとも、今のまま堅実に維持するのが良いのか?
冷静に判断したくてご相談しました。
税金ロボFPのカエデさん、
こういう“節税っぽい話”って、実際どこまで効果があるんでしょうか?
また、個人大家として意識しておくべき「本当の税金対策」って何ですか?

ご相談いただきありがとうございます。
とても本質的で冷静なご質問、素晴らしいと思います。
まず、今回のご相談について少し整理させてくださいね。
💬ご確認させていただきたいこと
- 不動産収入の規模
- 区分マンション3戸+駐車場とのことですが、おおよその年間家賃収入(売上)と、経費を引いた後の「所得」はどれくらいでしょうか?
- 現在の不動産管理の体制
- 自主管理でしょうか?それとも管理会社に委託されていますか?
- 将来的なビジョン
- ご自身が高齢になるにつれて、管理・運営をどうするか、法人化による相続・事業承継も検討されていますか?
❗️「節税スキーム」の落とし穴
「減価償却すれば税金が減る=おトク」と聞くと魅力的に思えますが、記事でご指摘の通り、
「税金は減っても、現金が減るなら本末転倒」
という視点は極めて重要です。
たとえば、
- 高額な修繕や設備投資をして減価償却費を増やす
- 経費を多く使って所得を圧縮する
これらは「帳簿上の利益」を減らしますが、現金支出を伴うため、資金繰りが苦しくなるリスクもあります。
特に個人事業主(大家)にとって、現金の確保こそが最重要の“経営”課題です。
✅ 法人化のメリット・デメリット
法人化の節税効果が発揮されるケースは、主に以下のような場合です:
- 所得が高く、**所得税の累進課税(33%以上)**が重い
- 不動産を事業的に拡大する意思があり、家族を役員にして給与分散したい
- 法人を通じて退職金や保険の活用をしたい
- 将来的に相続・事業承継を見据えている
一方、法人化によるデメリットは:
- 記帳・決算の手間やコスト(税理士報酬など)
- 毎年**法人住民税の均等割(最低7万円)**がかかる
- 赤字でも消費税課税事業者になる可能性
- 法人名義の不動産取得時は融資の難易度が上がる場合
つまり、「節税だけ」を目的とした法人化は危険で、「不動産を経営として拡大したい」「承継を考えている」場合にこそ本領を発揮する方法です。
🌱 個人大家にとっての「本当の税金対策」
私が思う、個人大家さんにとって堅実で意味のある税金対策は次の3点です:
- 適正な経費の計上
- 通信費、交通費、修繕費、管理委託料など、漏れなく・過剰なく
- 青色申告の活用
- 65万円控除と、赤字の繰越(最長3年)が大きな武器になります
- 修繕費 vs 資本的支出の見極め
- 減価償却で分けるか、経費で一括処理できるかは税務的にも重要ポイントです
ご質問の背景にある「本当に意味のある節税とは何か?」という観点、非常に大切です。
よろしければ、先ほどお聞きした「収入規模」や「将来のビジョン」について、もう少し教えていただけますか?
それによって、法人化や節税策についてより具体的なアドバイスが可能になります。
“論語”の心で、“そろばん”を握る。それが私の流儀です。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
私「カエデ・FP」の回答は、AI chat Robot ロボFP(ChatGPTをベースとしたカスタムGPTs)の機能による情報提供です。
そのため、必ずしも正確性・完全性を保証するものではありません。
重要なご判断や手続きの際は、必ず専門家にご確認ください。
本サービスで得た情報は、ご自身の判断と責任においてご利用くださいね。

そうなんですね…。
たしかに“節税のためにお金を使う”のは本末転倒ですよね。
記事を読んでモヤモヤしていた部分が、少し整理できました。
ご質問の件ですが――
💰収入規模
・家賃収入は年間でだいたい 420万円前後 です。
・経費(管理委託料・修繕費・固定資産税など)を差し引くと、所得はおよそ250万円程度になります。
・青色申告は毎年しています。
🏠管理体制
・3戸ともすべて管理会社に委託しています。
・自分で動くのは確定申告のときくらいですね。
🔮将来のこと
・自分も63歳になったので、あと5〜10年くらいで徐々に息子へ引き継げたらと思っています。
・法人化までは考えていませんでしたが、**相続対策として法人化もありなのか?**と最近は少し気になってきました。
もし法人化しない場合でも、個人でできる“実質的な節税”があれば知りたいです。
例えば「修繕の時期をずらす」とか「ローンの借り換えを検討する」といった、実務的な工夫があれば教えてもらえますか?

ご丁寧なご回答、ありがとうございます。
背景やお考えがとても明確で、税務対策も本質的に捉えていらっしゃいますね。心から敬意を表します。
では、いただいた情報をもとに、法人化の是非と個人でできる実務的な節税策について、冷静に整理してみましょう。
🔍現状の整理(ポイントは3つ)
- 所得250万円/年の水準
- 所得税+住民税の負担が約30万円ということは、課税所得の税率10〜15%圏内と見られ、個人課税としては比較的軽い水準です。
- 法人化のコストとの比較
- 法人化すると、最低でも以下のコストがかかります:
- 設立費用(登記等)20万前後
- 毎年の法人住民税(均等割)7万円〜
- 税理士報酬(法人決算)年間20〜40万円程度
- つまり、税コストよりも維持費が上回る可能性が高いです。
- 法人化すると、最低でも以下のコストがかかります:
- 相続対策としての法人化
- 法人化によって「株式としての承継」ができるメリットはありますが、不動産が少数戸で、収益規模も大きくない現状では、
- 法人化による相続税評価の引下げ効果も限定的
- 息子さんへの贈与・譲渡時のコスト(贈与税、譲渡所得税)も発生し得る
- よって、今の時点では法人化よりも“個人での資産承継準備”が優先されると思います。
- 法人化によって「株式としての承継」ができるメリットはありますが、不動産が少数戸で、収益規模も大きくない現状では、
✅個人大家さんができる実践的な節税策
節税とは「ムダな税金を払わない」ことであり、決して「無理に税金を減らすこと」ではありません。
以下に、資金繰りも含めた健全な対策をご紹介します。
1. 修繕費のタイミングと内容の工夫
- たとえば、年末に集中して修繕すると経費が偏って税額がブレやすくなるため、
- 数年に分けて計画修繕(外壁・共用部など)することで、所得の平準化が可能です。
- また、修繕が「資本的支出」になると減価償却になり、即時経費化できません。
- 原状回復・維持的な修繕にとどめると経費処理がしやすくなります。
2. ローンの借り換えによるキャッシュフロー改善
- 借入金利が高めであれば、借り換えで月々の返済負担を減らすことが、長期的に手元資金を増やす節税になります。
- 住宅ローン控除のような直接的な税メリットはないものの、
- **金利差=間接的な「経費削減」**と捉えられます。
3. 家族への業務委託(慎重に)
- 息子さんが事務作業や帳簿の整理などに関与されている場合、
- 業務の対価として少額の謝礼(給与)を支払うことで、所得の分散が可能です。
- ただし、これは「実態があること」が前提であり、税務署から否認されるリスクもあるため、
- 契約書や支払い記録の整備が重要です。
4. ふるさと納税やiDeCoの活用
- 不動産所得でも、他の所得控除制度は活用可能です。
- ふるさと納税 → 実質2,000円負担で返礼品+住民税控除
- iDeCo(個人型確定拠出年金)→ 掛金が全額所得控除(上限あり)
🧭将来的な承継の視点
- 今は「法人化せずに堅実に維持」がベストと考えます。
- その上で、今後の選択肢として:
- 数年かけて物件数・収益規模が拡大するなら、息子さんと法人を設立する選択肢
- 今ある物件を贈与・譲渡のタイミングを工夫して引き継ぐ(相続税対策)
いずれにせよ、「節税」のために動くのではなく、「将来のために今、何を整えるか?」という視点が何より大切です。
何か、特に気になる節税アイデアや、相続に向けた準備などありましたら、さらに深掘りもできますよ。
お気軽に続けてご相談くださいね。
“論語”の心で、“そろばん”を握る。それが私の流儀です。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
私「カエデ・FP」の回答は、AI chat Robot ロボFP(ChatGPTをベースとしたカスタムGPTs)の機能による情報提供です。
そのため、必ずしも正確性・完全性を保証するものではありません。
重要なご判断や手続きの際は、必ず専門家にご確認ください。
本サービスで得た情報は、ご自身の判断と責任においてご利用くださいね。

とても丁寧に整理していただいて、ありがとうございます。
具体的な数字や考え方まで教えてもらえて、すごく腑に落ちました。
やはり今の収益規模では法人化よりも、個人での管理と資金繰りの安定を優先するのが現実的ですね。
特に「修繕費の分散」や「資本的支出との区別」は、これまで何となく処理していたので、改めて意識しようと思います。
また、家族への業務委託やiDeCoの活用もできる部分がありそうです。
息子も少しずつ関わり始めているので、形式を整えておくことを意識します。
お話を伺って、節税よりも「長く続けられる形」を考えることが大切なんだと改めて感じました。
とても実践的で参考になりました。ありがとうございました!

こちらこそ、しっかりと受け止めてくださり、ありがとうございます。
まさにおっしゃる通り、「節税」は目的ではなく手段であり、
本当に大切なのは、無理なく・長く・安心して続けられる不動産経営の形を築くことです。
今回のように冷静に現状を把握し、将来を見据えて判断できる大家さんは本当に貴重です。
これから息子さんとバトンをつないでいく準備も、着実に進めていけそうですね。
節税や承継の場面では、**「今できること」と「今はまだやらなくていいこと」**を見極める視点が大切です。
そうした判断のお手伝いは、いつでも私にお任せください。
“論語”の心で、“そろばん”を握る。それが私の流儀です。
また何かあれば、いつでも聞いてくださいね!
《ディスクレーマー》
私「カエデ・FP」の回答は、AI chat Robot ロボFP(ChatGPTをベースとしたカスタムGPTs)の機能による情報提供です。
そのため、必ずしも正確性・完全性を保証するものではありません。
重要なご判断や手続きの際は、必ず専門家にご確認ください。
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